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工芸コラム


コクソの話
何故タイトルに「コクソ」とカタカナで表記したかというと、漢字の表記が違う場合があるからです「刻苧」「木屎」とどちらも同じ読みで用途も欠損を埋めるというのは同じなんですが材料が違うのです。 チルコロの金継ぎ教室では欠損が大きい時は「麻」を、ある程度ならば「木粉」を入れてもらっていますね、麻にもいろんな種類があるのですが教室で使っているものは苧麻(からむし、ちょま)と言います、、英語でrummy(ラミー)、 他に大麻(たいま)hemp(ヘンプ)や亜麻(あま)linen(リネン)があります。 麻を刻んで詰めるから「刻苧」と書くわけです。 主に漆器の*指物生地の接合部に小道具鑿(のみ)で溝を彫り充填していくのに使います。 この作業を「刻苧彫、刻苧掻」と言うのです。 *指物生地とは、薄い木の板を接着していき、つくっていく、箱や重箱などを作ることです、江戸指物って言葉もあります。 木粉場合は欅を使っていますがこれも木のクズという意味で「木屎」です。 入手方法としては、木工轆轤師が挽いたお椀の削りカスとか、鋸屑を使うことが多いです、使う木粉の種類も檜(ひの
2024年3月1日


漆下地
漆下地とは塗りに入る前に欠損を補強したり肌を整える為に使う、建築で言う所のセメントみたいなものです、錆やコクソもこの一部ですが今回は「地の粉」について説明していきます。 地の粉とは、各漆産地で漆の下地として水で練ったものや糊と練ったものを生漆に混ぜて使うもので、土や砂、珪藻土など色んな種類があります。 金継ぎ教室でつかっているM地の粉という謎の粉は、輪島で使われている輪島地の粉という珪藻土を蒸し焼きしたものを模倣して作ったものです、輪島が地の粉を門外不出のものとしたので輪島塗組合の方しか買えなくなったんです。 錆漆(漆下地) 錆漆とは漆と砥の粉を混ぜ合わせて滑らかなペースト状に練り合わせ、主に荒い肌を整えたり目止め、角を立てたり少々の凹みを埋めたりと万能な漆下地です。 砥の粉とは何かというと、京都の山科(やましな)で製造加工されたものです、山科の地層を粉砕し*水樋して荒さを分けたり成分によって赤砥、黄砥、白砥といった用途に分けたり、荒いものを地の粉、細かいものを砥の粉といいます。 「水樋」→粒子を水の入った器に入れ、撹拌した後に少々時間をおくこ
2024年2月16日


漆について
漆とは、漆の木を傷つけると出てくる樹液の事で様々な加工をすることにより塗料としてや接着剤としても使用する事のできる非常に万能なものです。金継ぎも最終的な加飾を含めてすべての工程で漆をつかっていきます。 日本をはじめとする東アジアに生える漆ですが日本や中国のものはウルシオールが主成分で、タイやミャンマーの漆はチチオールが主成分、、そういった具合に漆と言っても色んなものが存在します、日本で漆と言われるものはウルシオールが主成分のものになっていて20世紀に真島利行先生、三山喜三郎先生によって構造決定、命名されました。 ちなみに山で肌がカブれた場合はほとんどの場合がツタウルシが原因なんですが、これも漆と言いつつラッコールという全く違う成分です、天皇の色として有名な黄櫨染(こうろぜん)も別名漆染めといいますが、*ウルシ科の櫨(ハゼ)からとっています。 採取方法も変わっていて、日本は殺し掻きという手法をつかって初夏から夏の終わりにかけて特殊な鎌で木に少しずつ並行に傷をつけ漆を絞りとります。 初辺→(はつへん、夏のはじめに取れる水分の多い漆)、...
2024年2月16日
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